尾瀬ハイキング TOP画像
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 6月5日(日)~6日(月)に尾瀬ケ原のトレッキングをしてきた。
尾瀬のシーズンはビジターセンターが開いている5月中旬から10月末までで、この期間なら売店・宿泊施設が営業しているので、日帰りでも1泊でも行きやすい。
 5月中旬シーズン開始と言っても、5月中は残雪があり、また6月にはいるとしばらくして梅雨になってしまうので、梅雨前の6月第1週に目標を絞り計画をした。

ルート選定
 尾瀬というと昔は上野駅から国鉄(日本国有鉄道)の夜行電車に乗って、上越線 沼田駅で深夜・早朝にバスに乗り換えて行っていた。1969年5月号の時刻表を見ると、上野発沼田行「尾瀬」号は1号から4号まであり、さらに夜行の急行「佐渡7号」がシーズン限定で沼田駅に停車したりしているので、このルートが定番だった様だ。
 しかしながら現在では関越自動車道もあり、多くのハイカーはマイカーもしくはバスツアーで東京から鳩待峠や大清水に乗り入れるらしい。

 公共交通機関だと、新宿~鳩待峠・大清水間の高速バスが昼行・夜行ともに片道3,700円と安いために人気があるそうだ。また、東武鉄道接続の野岩鉄道 会津高原尾瀬口駅から北側の御池・沼山峠にバスで入るルートもあり、尾瀬沼探索や燧ヶ岳登山には便利だ。

 「尾瀬」と一口に言っても広く、尾瀬沼尾瀬ケ原と分かれている。距離としては、鳩待峠から尾瀬ヶ原~尾瀬沼~沼山峠と歩くと24~5キロなので、歩こうと思えば1日で歩き通すことも可能だが、単なる「歩く会」ではないので、ゆっくり景色を楽しみながら歩きたい。尾瀬ヶ原の東端に位置する見晴付近の山小屋で一泊すると、見晴から少し入った三条の滝も見ることが出来る。
 しかしながら今回は日程などの都合もあり夜行日帰りとし、日曜日の深夜に新宿駅南口より夜行バスに乗り、翌月曜日の夕方に新宿に帰着する 鳩待峠IN → 鳩待峠OUT とすることにした。

尾瀬の画像
尾瀬沼・尾瀬ヶ原 概念図

 さて、尾瀬行きで一番気になるのは天候だ。バス指定券は満席でない限り当日まで買える様だが、日曜日が絡む日程なので混雑が心配だ。金曜日夜発~日曜日夜着は混むみたいだけど、月曜日帰着はそれほどでもない様なのでギリギリまで待つことにする。
 予定日が近づくにつれて月曜日の天気予報が悪くなっていったが、4日土曜日には「曇時々晴れ」となったのですぐにチケットを購入した。
 今回はインターネットで事前登録をしなくてもチケットが予約・購入出来るJTBの「高速バスチケット」ページを利用した。往復とも予約してカード決済をするとバスチケットのpdf画面が現れ、これをプリントアウトすると乗車券になるという仕組み。プリントすると往路の座席は「2C」、エッ2C? そんなに空いてんの?帰りも「4C」だ。震災の影響で尾瀬もハイカーが減っているとは聞いているけど、そんなに?

予定
予  定
1日目
新宿駅南口(22:00発) → 関越交通 → 車中泊
2日目 文字は歩行区間
尾瀬戸倉(03:25着/04:40発) →連絡バス→ 鳩待峠(05:20着/05:30発)→鳩待峠(06:30着)→牛首(07:10着)→ヨッピ橋(08:00着)→赤田代分岐(09:00着)→見晴(09:30着)→竜宮(10:30着)→牛首(11:10着)→山の鼻(11:50着/12:10発)→鳩待峠(14:10着/14:30発)→連絡バス→尾瀬戸倉(15:05着/15:40発) →関越交通→ 新宿駅(19:35着)


いざ出発
 天気予報を見ると明日の尾瀬は晴天の様だ。しかし、尾瀬は深い山の中なので油断は禁物 ザックの中の防寒着とレインウエアを再チェック。
 自宅を午後8時40分出発。関越交通のバスはJRバスと同じ新宿駅新南口から出発するが、最近この乗車場所が代々木駅近くに変わった。それでも新宿駅新南口と表示しているけど、ちょっと・・・。
 代々木駅なら地下鉄大江戸線で一本なので、蔵前駅まで歩き地下鉄に乗車することに。


尾瀬号乗車記

鳩待峠に到着
 翌朝、4時40分に尾瀬戸倉発の一番バスに乗ると、午前5時10分鳩待峠に着いた。夏至も近いこの時期すでに夜は明けてけど、さすがに標高1591mだけあってちょいと寒い。半袖Tシャツ、半袖シャツにネル地の長袖シャツとレインウエアの上着を着て何とか寒さをしのげた。まあ、歩いているうちに暖かくなるだろうから・・・、靴ひもを締め直し出発!
= 2011.06.06 05:21 撮影 =
尾瀬の画像

尾瀬入口
 尾瀬への入口には看板があり、右側の柱には「尾瀬入山に当たって」の注意書きが書かれた地図がある。料金箱がなかったのでそのまま貰って来たけど、良かったのかな。
 この地図、小さく折りたたんであって、持って行ったガイドブックのコピーよりも役だった。発行所「東京電力」となっている。ありがとう! 
= 2011.06.06 05:23 撮影 =
尾瀬の画像

鳩待峠~山の鼻
 鳩待峠は標高1591m、1400mの山の鼻までまずは下ることになる。「尾瀬」の看板左の入口を入ると入山者を数えるセンサーがあり、すぐに下り階段となる。階段は石段、木製のものが続き、しばらく行くと勾配も緩くなり、木道へと変わる。
= 2011.06.06 05:29 撮影 = 
尾瀬の画像

はじめてのミズバショウ
 木道を下っていると、木道の両側にミズバショウの群生地が現れる。鳩待峠~山の鼻の木道ではミズバショウを良く見かけるが、群生地も何カ所かある。
いずれも、手を伸ばせば取れるところにあるからって、取っちゃダメヨ
= 2011.06.06 06:03 撮影 = 
尾瀬の画像

山の鼻
 山の鼻は、ビジターセンターや山小屋、また、尾瀬ヶ原の植物を集めた植物研究見本園がある尾瀬ヶ原のスタート地点。
 ここで前夜仕入れたおにぎりとお茶で朝食タイム!
= 2011.06.06 06:31撮影 = 
尾瀬の画像

山の鼻~牛首分岐
 尾瀬ヶ原には多くのミズバショウ群生地が点在する。 
= 2011.06.06 06:36 撮影 = 
尾瀬の画像

山の鼻~牛首分岐
 山の鼻から10分ほど進んだ橋が・・・。ちょっと壊れそう! 鋼材で補修をしてある様だが、半年近く雪の下に埋もれているので致し方ないことか。
バックの至仏山も雨に煙って山頂は見えません。
= 2011.06.06 06:40 撮影 = 
尾瀬の画像

牛首分岐(中田代三叉路)
 ここで真っ直ぐ竜宮小屋から見晴、尾瀬沼方面への道とヨッピ橋から東電小屋、赤田代方面への道とが分かれる。晴れていれば真正面に燧ヶ岳が遠望出来るのだが。
 まずは、行く人の少ないヨッピ橋方向へ行ってみよう。雨に濡れる木道は滑りやすいので要注意!!
= 2011.06.06 07:03 撮影 = 
尾瀬の画像

熊にご用心!
 「夏にご用心」は桜田淳子の名曲だが、尾瀬に行ったら熊にご用心だ。
 「山の鼻ビジターセンター」の「熊目撃情報」によれば、人の少ない5月中旬には山小屋の前を堂々と歩く姿が目撃されたそうだけど、これだけハイカーが居ればそうそうは出てこないだろう。でも、用心に超したことはないネ。
= 2011.06.06 07:49撮影 = 
尾瀬の画像

尾瀬ヶ原一帯は・・・
 尾瀬ヶ原の群馬県エリアは東京電力の100%子会社「尾瀬林業」(本社:荒川区西日暮里)の所有地。原発賠償のために売りたいらしいけど、国立公園なのでやたらには売れないみたい。東電小屋(ほか4小屋)ともどもどうなるんでしょうか!
= 2011.06.06 07:50撮影 = 
尾瀬の画像

ミズバショウに近付いてみた
 陽も少し差してきたので、木道脇のミズバショウをパチリと!黄色い花は リュウキンカ。ミズバショウと同時期に咲く花だ。
= 2011.06.06 07:56 撮影 = 
尾瀬の画像

初夏の風物詩?
 ヨッピ橋から20分ほどで、東電小屋に到着。
その東電小屋の軒下では、岩ツバメが巣作中。
= 2011.06.06 08:15 撮影 = 
尾瀬の画像

東電尾瀬橋
 東電小屋の辺りから川音が聞こえていたけど、流れているのはヨッピ川。三条の滝などを経て只見川となるが、そこに架かって居るのが東電尾瀬橋。コンクリート橋脚とH鋼で造られた頑丈な橋だ。水量も多く、このくらいの橋じゃないと大雨の後などは流されてしまうかも知れない。
= 2011.06.06 08:28 撮影 = 
尾瀬の画像

見晴(下田代十字路)
 尾瀬橋から赤田代分岐で右に曲がると、見晴に着く。
見晴は尾瀬ヶ原の東端、燧ヶ岳の山麓に位置する場所で、山小屋が6~7軒集まった要衝だ。
 ここまで歩いてきてちょっと疲れたので、見晴でも古い弥四郎小屋前のベンチで大休止とした。
それまで曇っていた尾瀬一帯も、休憩中に陽が差す様になり暖かくなってきた。
= 2011.06.06 09:21 撮影 = 
尾瀬の画像

燧ヶ岳も顔を出す
 見晴から山の鼻方面に向かい竜宮に着く頃には後方の燧ヶ岳も山頂まで見える様になった。
竜宮とは伏流水のことで、この竜宮ではその現象を見ることが出来る。尾瀬ヶ原は湿原に被われていて見えないが、その下には水脈がいくつも存在しているそうだ。
 中央の小屋は竜宮小屋。
= 2011.06.06 10:23 撮影 = 
尾瀬の画像

定番名所
 竜宮から牛首分岐の間に、ガイドブックや旅行パンフに出てくる名所がある。手前にみずばしょの群生がありバックに至仏山が入る、写真ファン成らずとも誰もがカメラを向けたくなる場所だ。
到着した10時過ぎには至仏山の雲も取れ、光線もほぼ順光。まったく良いシチュエーションの場面に遭遇したモノだ。
= 2011.06.06 10:40 撮影 = 
尾瀬の画像

これもお立ち台かな
 撮影地には木道が延びていて、三脚を立て大口径レンズで狙う人から私の様な小型一眼レフ、コンパクトカメラ、携帯電話のカメラなど多くのレンズが至仏山に向けられていた。
 記念列車や臨時列車が走ると鉄道のお立ち台と呼ばれる名所には、カメラの放列が見られるけど、まさか尾瀬ヶ原で!!
= 2011.06.06 10:42 撮影 = 
尾瀬の画像

山の鼻は人だらけ
 竜宮あたりからすれ違う人が増えた。添乗員に引き連れられたジジババ軍団や、ジャージ姿の中学生。牛首分岐のベンチで休憩しようと思ったけど「満席」。休憩をしないで山の鼻に戻ると、あらら人だらけ。時間も昼食時なので、皆さん弁当を広げ食している所だった。後方は植物研究見本園。
= 2011.06.06 11:46 撮影 = 
尾瀬の画像

■尾瀬ヶ原一周ハイク終了~
 朝下った登山道を登って、13時38分ゴールの鳩待峠に到着。暑い 朝の寒さは何だったのか!シャツは汗でびっしょり。ひと休みの後、持参のシャツに着替え帰りの用意だ。
 休憩中のハイカーの前では尾瀬戸倉へのシャトルバスやタクシーもスタンバっている。 
= 2011.06.06 14:01撮影 = 
尾瀬の画像

■バス・タクシー共通券
 尾瀬戸倉~鳩待峠間は路線バス・タクシーの共通券を購入。バスは40分~1時間おきだが、その間はお客が集まると小型バス・タクシーが運行するので待たずに戸倉に降りられた。がしかし、戸倉で新宿行きを1時間近く待つことに・・・。 
尾瀬の画像


タイムテーブル

場 所(標高)到着
出発
備 考
鳩待峠 1591m05:10
05:25
山の鼻 06:15
06:30
朝食
牛首分岐 07:05
07:10
 
ヨッピ橋 07:40
07:50
 
東電小屋 08:10
08:20
 
赤田代分岐 08:40
08:40
 
見晴 08:55
09:20
休憩&おやつ
竜宮 09:50
10:10
途中写真撮影
牛首分岐 11:00
11:10
山の鼻
(ビジターセンター)
11:37
12:45
昼食
植物見本研究園
鳩待峠 1,591m13:38 
尾瀬ヶ原は標高ほぼ 1400m

会計監査(単位 円)

交通費
関越交通
 新宿~尾瀬戸倉(往復)
7,000
関越交通
 尾瀬戸倉~鳩待峠(往復)
1,800
その他
おにぎり3個(初日)350
ミニチョコぱん5個140
ペットボトル 500mL 2本180
アミノバイタル(110円×5本)550

・監査結果
 ツアーバスだと往復6千円位なので次回は考えてみよう。

参考としたホームページ

尾瀬の自然を守る (財)尾瀬保護財団
山小屋情報サイト 尾瀬へようこそ
関越交通 関越交通 尾瀬号
私鉄唯一の夜行電車 東武鉄道 尾瀬夜行23:55

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