お鉢めぐり
 富士山頂には大内院(噴火口)を囲むようにして富士八峰と呼ばれる八つの峰があり、それぞれに神仏が祀られ、それらを参拝して巡ったのがお鉢めぐりの始まりだとされている。
富士登山の画像
 お鉢とは、山頂の八つの峰をお釈迦様が座す蓮花 八葉蓮華にたとえ、そのからお八めぐりと呼ばれ、のちに八が鉢となった。
 明治時代以前には仏教に因んだ山名で呼ばれていたが、明治以降の神仏分離政策で仏教色の濃い山名が改称された。朝日岳だけは山名が定着せず、現在も大日岳(大日如来)と呼ばれることが多い。
 大内院は、直径 約780m、深さ 約237m(国土地理院)で、一周するには1時間半から2時間かかる。

山名・旧山名
標高(m)
由来する神仏
三島岳
文殊ヶ岳 3740m
宝生如来
三島大明神
剣ヶ峰 3776m阿弥陀如来
熊野三大権現
白山岳
釈迦ヶ岳 3756m
釈迦牟尼如来
白山妙理大権現
久須志岳
薬師ヶ岳 3730m
薬師如来
鹿島金山大権現
朝日岳
大日岳 3740m
大日如来
伊豆ヶ岳・観音岳
阿弥陀岳 3746m
観世音大菩薩
伊豆大権現
駒ケ岳
浅間ヶ岳 3722m
文殊大菩薩
箱根大権現
成就ヶ岳・勢至ヶ岳
経ヶ岳 3735m
不空成就岳
呼称・神仏については資料によって
いろいろあります