アジアを旅する 2 香港乗物事情

香港乗物事情

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  ゴールデン・ウイークの直前の4月22日(土)~25日(火)香港へ行き、地下鉄、トラムを乗り回してきました。休み前というのに、J○Lも混んでいましたが、サービスの悪さは相変わらずで、どうにか成らないものでしょうか。香港ドルはその昔、1HK$=35円とか25円という時代もありましたが、今は円高で、何と1HK$=11.5円になっていました。

搭乗日搭乗区間便 名機 種
1994年4月22日TOKYO/NARITA(10:00) ~ HONG KONG(13:25)JL731B747
1994年4月25日HONG KONG(14:45) ~ TOKYO/NARITA(19:45)JL064B747

地下鉄 MTR
  香港の地下鉄はMTR(Mass Transit Railway)と呼ばれ、1979年の開通以来1986年には現在の路線が形成されました。車両は英国製のステンレス車両で、クッションのないジュラルミンの椅子やMTRと言う呼び方と共にシンガポールの地下鉄と同じです。ちなみにシンガポールの地下鉄は80年代中ごろに香港を訪れたシンガポールの首相が、そのきれいさに感動し帰国後MTRの建設を指示したと言います。
 MTRの路線は3本あり、色別に表示されています。駅数は38駅、香港島と九龍市内では地下を走りますが、九龍郊外では地上および高架線を走ります。
乗車券は自動販売機で買いますが、この販売機がくせ者でお釣りが出ません。あらかじめ小銭を用意しておくか、販売機の近くの両替機で細かくする必要があります。地下鉄の初乗りは 3.5HK$(約40円)と安いのですが、海底トンネルをくぐるチムサチョイ~金鐘間は割り増し料金が加算され7HK$(約80円)と高くなっています。切符自体はオレンジ・カードのような磁気コーティングのカードで、リサイクリ使用しているため使い古された切符が出てくることがあります。片道切符(単程車票)は買ってから90分過ぎると無効になるので「帰りの分を」と思って買っておくと乗れなくなり、入場後切符を無くすと通常の料金の他に 100HK$の罰金を取られるなど日本の感覚では通用しない規則があります。また、地下鉄内の禁止事項として下記のものがあり、最高3000HK$(約35,000円)の罰金が課されますので注意が必要です。
MTR内での禁止事項
●切符を折り曲げたり、指ではじくこと
●車内・駅構内へのゴミ捨て、タン吐き
●車内・駅構内での喫煙
●落書き
●車内での飲食

  香港の地下鉄には2種類のプリペイドカードがあります。ツーリスト・チケットは20HK$分のチケットを25HK$で売っていて、何か損をした気になります。たしか前回(91年)訪れたときは、防磁ケースが付いていましたが、今回はありませんでした。また、回数券(COMMON VALUE TICKET)は70HK$、 100HK$、 150HK$の3種類が売られていて、70HK$では割引無し、100HK$と150HK$で少しだけ割引があります。いずれのカードもJRのイオ・カード同様改札機に通せるので、券売機に並ぶ手間と小銭を用意したりする必要はありません。しかし、短期旅行で70HK$分使うことは出来ないかも知れませんが、滞在中の事情を考えると精神敵には良いのではないでしょうか。

路面電車 トラム
香港乗物事情  世界各国トラムの走る街は多いが、2階建てトラムに乗れるのは英国ブラックプールとここ香港だけ。ブラックプールのものはボギー車だけれど、香港のは単車。街の名物にもなり観光客にも人気があるようですが、地元の人々の足としても活躍しています。路線は香港島の北側を東西に走るため、一部区間では地下鉄と競合しますが、料金の安さと乗り易さが受けているようです。
  トラムは後ろ乗り前降り、料金は全線一律 1.2HK$(約14円)と激安で降車の際に払います。ここも地下鉄同様お釣りは出ませんので小銭が必要です。後ろの乗車口のは回転バーがあり、そこから降りることはできません。2階へは乗車口を入ったところの階段を登り、運転席後ろの階段から降りるという暗黙の約束があります。2階からの眺めは抜群で、車や沿道の賑わいが手に取りように見渡せます。また、角度がよいためか沿道の商店の奥の方まで見え、店員とのやりとりがはっきり見えます。2階席は通路をはさみ2人がけと1人がけが進行方向に向いて固定されていますが、終点でループしますので固定式でも必ず前向きシートになります。ただし、両端の座席は2人がけの横向きシートで、前方かぶりつきをしていると首が疲れます。1階席はロング・シートで観光には向いていません。

渡船 フェリー
  香港の経済や観光ポイントがビクトリア湾をはさみ半島側と香港島に分かれているので、フェリーは今でも大活躍をしています。フェリー会社は2社あり20航路が運行されていますが、スター・フェリー(天星小輪)のチムサチオイ~中環が便利で、地元の人に混じり観光客の姿も見えます。運賃は1等(2階席)が 1.7HK$(約20円)で2等(1階席)が 1.4HK$(約16円)です。 香港乗物事情
   運賃は乗船前に自動改札機にいれますがここもお釣りは出ません。1等は窓のついたキャビンになっていて、2等の窓はガラスの無い吹きさらしの状態ですが、日中の気温が30度を越える香港では海風を受けながら走る2等の方が気持ち良いようです。

ピーク・トラム
  ピークートラムは香港の展望台「ビクトリア・ピーク」へ登るケーブルカーで、夜ともなると「百万ドルの夜景」を見に多くの観光客が訪れるためたいへん混みます。車両はクラシックタイプの2両連結で、箱根登山鉄道の新しいケーブルカーに似ています。料金は、往復19HK$(約 200円)です。

その他の交通機関
九廣鐵路(九龍~廣州鉄道)
 かつては香港九龍駅発ロンドン行きの「ユーラシア大陸横断列車」も走っていましたが、現在では国境を越え、香港に隣接した中華人民共和国の深センや廣州まで行っています。

軽快電車
 九龍半島の新界地区に展開するのが軽快電車。早い話が路面電車です。

エスカレーター
  エスカレーターが交通機関に属するか不明ですが、香港島の中心地中環(セントラル)から山を登る、世界一の長さのエスカレーターがあります。山腹の住民のために造られ、時間によって登り専用、下り専用と使い分けています。タダです!!

旅行期間 1993年4月23日~5月4日

本HP上のデータは、1993年のものです。

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