鉄道模型工作シリーズ
簡易型 PWMパワーパック
HO・N
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PWMパック その2
 模型用パワーパック(コントローラー)をネットで検索すると 「PWM方式」のホームページが多数ヒットします。
PWMとは
 PWMとは「Pulse Width Modulation(パルス幅変調)」のことで、 トランジスタをスイッチとしてON/OFFし、そのON/OFFの比率(デューティー比)を変えることで出力電圧をコントロールするものです。したがって、ONの時間が長ければ出力が大きく、短いと出力が小さくなります。抵抗方式と比べると発熱が少なく効率の良いDC(直流)モーターの制御方式と言われております。
 私も「IC4001」を使用したものやコンパレータを使ったものなどいくつかのコントローラーを作りましたが、今回は 秋月電子通商 より発売されている PWM方式 DCモーター速度可変キット(500円)を利用した簡易型 コントローラーを試作しました。

 このキットはタイマーICとしてポピュラーな NE555N と出力増幅用の FET(IRLI520NPBF)(リンク) のみの構成で、コンパレータなどをを省略している「簡易的な回路」であるためデューティー比が0%になりません。
つまり、一般的なコントローラーで言う「ゼロV」にならないのです。説明書では「約2%から約99%」となっていて、スタート電圧の低いNゲージの車両では停止することが出来ないことも考えられます。
 しかしながらスタート電圧が3Vとか5Vと比較的高いHOではこの回路で充分 常点灯効果もあるので、ヘッドライトやテールライト、室内灯を点灯したまま停車させることも出来ます。
Nゲージの方で「ハンダ付けは苦手だ」とか「コンパレータ付きの回路は面倒だ!」と言われる方は、Tomytecの「TCS パワーユニットN-1001-CL」など完成製品を購入されることをお勧めします。

キット製作
 キットそのものはパーツが18点ほどのもので15分ほどで組み上がりますが、鉄道模型用で使うにはパーツの変更が必要です。
 まず、出力のダイオードD1には 1N4007 が付いていますが、これでは1A程度しか対応出来ないので、3Aまで使用出来るショットキーバリアダイオード 1N5822(リンク)(40V3A)に交換します。HOでも小型車専用レイアウトなどモーター1台程度の車両しか走らせない場合には付属のダイオードでも良いでしょう。
 また、PWM回路の上限電圧が15Vなので、入力電圧が15Vを超える場合は何らかの対処が必要です。自宅では直流17~8Vの直流電源(アマチュア無線用)から電流を取っているので、三端子定電圧レギュレーター LM340T5(5V1A)(リンク)で5Vに落として「LOGIC」端子に入力しています。

 付属の「半固定抵抗(ボリューム)」は速度操作用としてそのまま使えますが、これは基板取り付け用なのでケースに取り付ける場合は別途ボリューム(50k~100kΩ/Bカーブ)が必要です。(100円位)

 完成した基板に電源を接続し、出力を線路につなげてボリュームを回すと模型が動き出します。動かない時はパーツの取り付け もしくは 配線間違えの可能性大なので、すぐにコンセントを抜き基板の取り付けパーツを再確認します。

模型用パックとして
 模型が動いてもこのままでは、前進・後進の切り替えが出来ず、また保安装置(ブレーカーなど)も無いのでパワーパックとしては使えません。
かと言ってパックの新規製作は手間が掛かるので、以前製作した「自動往復コントローラー(ポイント交換付)」に組み込むことにして、コントローラー内のトランジスタと周辺回路を取り出し、製作したPWM回路基板を取り付けました。 コントローラーには既に前後切り替えスイッチやブレーカーも付いていたので比較的短時間で完成しました。
 付属のFET は最大定格8Aとなっていますが、2~3A程度で使うのが安心でしょう。PWMはパルス波なのでシリーズ方式(一般的なトランジスタコントローラー)よりは発熱は少ないのですが、1.5Aを超えた辺りからFETが暖まり始めるので、2~3Aを流すのなら放熱器を付けた方が良いかと。
 使用したパックは、30年くらい前に宮沢模型から発売されていたレオスタット式コントローラーからトランスを流用したもので、出力は1.2A程度と小さいので放熱器は付けませんでした。

いよいよ完成
 完成後、HOのレイアウトに接続してみましたが、停車中も室内灯やヘッド/テールライト(いずれもLED)が点灯し、走行も低速から高速までスムースに制御出来るので気に入ってしまいました。

 大きいレイアウトでそこそこの電圧を掛けてガンガン走らせる運転会などではPWM方式のパックは必要ないかも知れませんが、小レイアウト、小型車、スロー運転などを楽しむ時には1台有ると楽しいパワーパックです。
 なお、PWM方式ではヘッド・テールライトのコンデンサの取り付け位置によっては止まらなくなるのことがありますが、車両に工作を加えればクリア出来ますのでお試し下さい。
「どうすれば良いんだ!」と聞きに来る方も居ますが、非常に簡単なことなのでまずご自身で考えてみて下さい。ボケ防止に役立つかも

★★★ 注 意 ★★★
この加工にはハンダごてを使いますので、電気工作の経験が有り、 火傷やけがなどご自分の責任で対処の出来る方にお勧めです。
個別の質問には対応しかねます。ご容赦下さい。

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鉄道模型工作シリーズ
簡易型 PWMパワーパック
その2
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 前作PWMコントローラーに気を良くし、持ち歩きの出来る小型コントローラーを作りました。
コンパレータが無くて絞ってもゼロVになは成りませんが十分です!! ちょっとした運転にはもう手放せません。

 最近はメーカー製コントローラーでトランスを内蔵せずにACアダプターから電流を供給する方式のものが増えています。今回電源はACアダプターを使うことにして、コントロール部分は手元にあった金属製ケース(W100mm×D85mm×H50mm)に収まり、かつHOの車両も走行させられるようにとしてみました。
 今回も基本的な回路部分は、 秋月電子通商(リンク)PWM方式 DCモーター速度可変キット(リンク)(500円)を利用しました。

PWMコントローラー製作

 ACアダプターは12V1A規格で小型軽量のものが有り、念のため出力電圧を測ってみると無負荷で14.5Vありました。このアダプター専用とするならLOGIC回路の入力電圧制限(15V)をクリア出来ますが、15V以上のアダプターなどにも対応できるよう定電圧レギュレーターで5Vに降圧した電流をLOGIC回路に入力しました。

 キットは説明書どおりに組み立てますが、出力のダイオード(D1)「1N4007」を 1N5822(40V3A)に交換します。
安全装置は、秋月電子通商の ポリスイッチ 0.8A(1.6Aで遮断)耐圧:30V を取り付け、過電流となった場合にはLEDが点灯し警告する様にしました。

 キットが完成したらケースに穴開け加工をします。ケース表面にはボリューム(走行電圧制御/50KΩ)、方向転換スイッチ(中点OFFトグルスイッチ)、パイロットランプショートランプ(ともにLED)、裏面には出力用陸単(2個)、入力用 2.1mm標準DCジャック パネル取付用、底面には基板固定用(2箇所)、FET固定用の穴を開けます。
 FETには小さくても放熱板があると良いかも知れませんが、今回は取り付けませんでした。5mm厚の小型鉄板でも挟めば若干の放熱が期待出来るかと。なお、ケース後部(画面上部)の青いスイッチは関係有りませんので見ないことにして下さい。

PWMコントローラー製作

 完成後CN-16を3台登載の E657系スーパーひたち を走行させましたが、FETからの大きな発熱はありませんでした。時間があればDV-18を4台登載したカツミの485系を走らせて見たいところですが、出力2A程度のスペックで製作しているので果たして・・・。
「旧型の動力方式車もガンガン走らせたい」という方には、PWM式でもメーカー製の高出力のタイプや、旧来のトラジスタコントローラーなどをお薦めします。

★★★ 注 意 ★★★
この加工にはハンダごてを使いますので、電気工作の経験が有り、 火傷やけがなどご自分の責任で対処の出来る方にお勧めです。
個別の質問には対応しかねます。ご容赦下さい。

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