さよなら長野電鉄2000系

東北新幹線

撮影日 2011年1月23日~24日
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 2011年1月16日~18日に予定していた、「大人の休日倶楽部 会員パス(以降 会員パス とします)」による「青森・函館 東北新幹線の旅」は暴風雪警報の発令などにより延期し、1月23日~25日「長野電鉄・新青森開業記念 & 函館海鮮丼の旅」に変更とした。
 会員パスは12,000円でJR東日本管内「3日間乗り放題」でさらに「6回まで指定券がタダで発行」される。

 長野電鉄2000系は2月に引退が決定しており、この車両撮影と昨年12月4日に開業した東北新幹線の八戸~新青森間の乗り潰しに出かけることとした。
 まずは1月23日(日)上野発6時30分の「あさま501号」の指定券を取得し長野へ向かうことにする。
◆1日目
 「長野電鉄2000系」は通常朝晩の「B特急」だけで昼間は寝ているが、1月5日から「ゆのさと」(元HiSE)が重検に入り、「ゆのさと」2運用の内の1運用に2000系が代走している。
今までも月に2~3回程度2000系の代走はあったが、今回は約50日と長期間となっていて、毎日2000系が代走することとなった。
 23日は日曜日のためか「あさま501号指定席」は大変空いていて、終始2~3割程度の乗車率。軽井沢から雪景色となり、上田辺りまでは陽が差していたけど長野に着く頃には小雪が舞う空模様に。
 いつもなら、「長野電鉄2日間フリーきっぷ(2日間有効 2,260円)」を購入するが、今の時期はJRの企画切符で「信州北回廊パス(2日間有効 2,500円)」が出ている。
 このきっぷは長野電鉄全線としなの鉄道の篠ノ井~上田間、JRの姥捨~妙高高原・森宮野原間、2つの路線バスがフリーで、長野電鉄だけなら前者が良いが、しなの鉄道の国鉄色169系も考えているのでこちらを購入した。
 長野~湯田中は片道 1,160円なので、電鉄フリー切符も往復してトントン。途中下車をして観光などをするか、2日間使えば有効な切符となる。


 長電の地下駅に降り停車中の1B(列車番号)用2000系A編成(マルーン/1957年(昭和32年)製造)を数枚撮り、最初の撮影地 朝陽~附属中学前へと向かう。
 ここは、線路両側に耕作地が残り、架線柱も片持ちと撮鉄にも人気の場所。しかしながらここ数年で住宅が増え徐々に耕作地が狭くなっていくのが残念。
 撮影場所は朝陽駅からトホ7~8分、現地に赴くと小雪が舞い視界が悪い ついでに寒い!!

新築住宅の横を行く元東急8500形

 朝の10時台は、2000系B特急と折り返しの2000系普通電車、HiSE代走の2000系の往復、「ゆのさと」と立て続けに5本来るので、効率良く撮影出来る。

 最初に来た特急車は長野行き2000系(4B)、通称「りんご」と呼ばれているD編成(1964年(昭和39年)製造)。と言うことは、代走はマルーンのA編成か・・・、ちょっと残念。
 線路に近付きすぎたのか(もちろん敷地外だよ)列車通過の際に大量の氷つぶを浴びせられた。
 続いてきたのは先ほど長野駅で撮った代走のA編成。白い雪景色にマルーンの車両は、良く言えば「モノトーンの世界」だけど、ちょっと撮りづらいな。
色が出るかな。

 さらに、先ほどのA編成の折り返し(215列車)、その後「ゆけむり」(8A)と立て続けに来たけど、「ゆけむり」にはデカいシールが。「ちょっとサイド気味に」と横から撮ったら、プリントが目立ってしまった。
最近は何でも貼りたがるのね!
 入庫中の「ゆけむり」は、須坂で編成をバラされ、パテ塗りの最中だった。

 最後に附属中学寄りに場所を変えて折り返しの代走A編成(5A)を撮影してこの場を離れ、雲が切れ陽が差し始めた日野駅サイドで2000系使用(D編成)の普通列車(219列車)と「ゆけむり」(7A)、代走A編成(10A)ほかを撮り、毎度おなじみの「夜間瀬橋梁(よませ)」に向かった。

日野駅サイド 元営団3000系

 最寄りの信濃竹原駅から夜間瀬川河川敷に向かうと、日曜日と言うこともありすでに数台の三脚がスタンバイしていた。
 ここで4列車撮影可能で、最初に上り(長野方面)の普通列車(307列車)~先ほど竹原まで乗ってきた3000系(元営団)~ が湯田中方面から鉄橋を渡ってきた。

 空には再び雲が出てきて、視界は悪くないけど、小雪も降り始めた。白い雪と黒っぽい地面の背景にシルバーの車体では色も出ませんね。
 その後すぐに来た代走A編成(9A)もほぼマルーン一色なので、これまたモノトーンの世界と成ってしまった。

 次は代走A編成の折り返し(14A)なのでアングルを変え、堤防の上から鉄橋を渡ってくる列車をパチリと。
さらに、竹原で交換した湯田中行き普通列車(309列車)を撮りこの日のミッション(と言うほどのモノでもないけど・・・)を終了し現地を離れた。

信濃竹原での交換

 今頃の季節は日も短く、盆地では5時になると暗くなり走行写真が撮れない。ホテルに直行しても暇なので、この日は自宅に戻ることに。
 長野~東京間は1時間半。午後4時50分の「あさま540号」で長野駅を出て(自由席は長野でほぼ満席)、7時のNHKニュースを自宅で夕食を食べながら見られるとは何という早さ 銚子電鉄や伊豆急へ行くよりも早いよ!!
 でも、昔の急行「信州」の4時間が懐かしい、碓氷峠をゆっくりと登っていくのも良かったなあ~!

◆2日目
 今日も「あさま501号」で長野に向かう。月曜日のためかビジネスマンも多く大宮発時点で4割、高崎からも乗客があり6割前後の乗車率となった。
 この日は、しなの鉄道の169系国鉄色を屋代駅で撮影出来るので、新幹線を上田駅で降りしなの鉄道に乗り換えた。長野行き電車はJRの115系長野色で、上田駅で大勢下車し4割程度の乗客で長野へ向かった。
 屋代の撮影ポイントは、駅から200mほど上田寄りに戻った踏切で、バックに木立があるが朝のこの時間は日陰になる。
それよりも、国鉄色充当の1630Mは「サンライズライナー」の折り返しで、3連×3ユニットの9両で運転されていて、WEB情報では編成の長野方に連結されることが多く、撮影予定の上り列車では後ろになってしまうが、前寄りに連結されていることを願おう。
 だが、願いは叶わず 国鉄色は情報どおり後尾に連結されていたのでありました。残念!! またの機会にチャレンジしましょう。
 でもって気を取り直して、昨日も訪れた長野電鉄夜間瀬橋梁に向かうことにする。
 屋代からしなの鉄道で長野へ出て・・・と思ったけど、ここからは存廃が議論されている屋代線がある。
20分ほど待つと須坂行きがあるので改札を入り、木造屋根・待合室のある屋代線ホームに向かった。
 ホームには最前部と最後尾の扉が手動扱いと成っている3000系(元営団地下鉄3000系)が停車しており、車内にカバンをおいて車両・ホームを撮影する。
 9時20分、定時に電車は発車したが、乗客は7人。途中の乗り降りを含めても全体で15人程度で、須坂到着時は3人となっていた。「増発実証実験」なども行われた様ではあるが、これではこの先真っ暗だ。ちなみに、途中駅で交換した屋代行きは2人だけだった。

屋代線廃止決定!!
 屋代線(24.4km)の存続について協議してきた長野電鉄活性化協議会は、委員による投票で同線を廃止しバス代行とする方針を決めた。今後はバスを軸とした沿線住民の移動手段確保に向けた協議が始まるそうだ。
やっぱりダメか!

 2011年01月24日(月) 410列車(屋代 9時25分発)の乗客数
 屋代発車時 8人
 松代発車時 3人
 須坂到着時 3人
途中駅で若干の乗り降りがあったとは言え、平日の午前中という条件にしても乗客は少ない。
(2011.02.04 追記)

須坂で本線電車に、さらに信州中野湯田中行きに乗り換え信濃竹原には10時39分到着。

 今日の代走はD編成「りんご」の予定で、天気も快晴で気持ちも高揚する。
 バックの高社山(高井富士)も昨日と違いくっきりと現れ、D編成も太陽に輝きながら鉄橋を渡って行った。  
 この日は夕方に予定があり、非常に残念ではあるがこれで帰らなければならない。竹原から信州中野乗り換えで長野に向かうが、長電のダイヤグラムを見ると先ほどの代走D編成を朝陽駅辺りで撮影して次の長野行きに乗れば、同じ新幹線に乗れることが判った。
 多分これが最後だろう、朝陽駅で下車し長野方ホーム端で待機していると、5分ほどで代走D編成がやってきた。連写で数枚写し、朝陽駅を通過して行った「りんご」を見送り長野行きを待った。

◆3日目
 この日も長電へ~とも思ったのですが、代走がA編成(マルーン)と言うこともあり、昨年12月4日に新規開業した東北新幹線 八戸~新青森 の乗りつぶしと、「789系スーパー白鳥」に乗車することにした。
 6時34分上野発の「はやて11号」で座席は10号車1番E席。新幹線も3日連続で乗ると飽きてくるね。東海道新幹線なら「あっ富士山だ」とか「名古屋だにゃーにゃー」とか変化があるけど、東北新幹線は関東平野を出るとトンネルの連続で車窓も面白くない。
 乗客数は、10号車は大宮発車後には14~5人、仙台で30人くらい乗り、盛岡で10人乗り、20数人下車、八戸で10人前後降り、新青森到着時点では20人くらいだった。

 さすがに新規開業区間は揺れも少なく、長いトンネルを抜け、気が付けば新青森に到着。隣には試運転中のE5系が停車しており写真を撮ろうと思ったけど、安全柵の外側からでは鉄柱が邪魔をして上手く入らない。乗り継ぎの「スーパー白鳥11号」の時間も迫っていたので地上の在来線ホームに降りると電車は到着していてた。
 ホームでは「上りのスーパー白鳥が遅れているので、到着し次第発車となる」との案内が。そう言えば、とっくに到着していても良いはずの特急「あけぼの」も来ていない様だ。どうやら前夜からの雪で奥羽本線のダイヤは大幅に乱れているそうだ。

新青森駅 在来線ホームから新幹線ホームを見上げる

 乗車したSP白鳥は定時になっても発車せず、結局10数分遅れて青森に向けて出発した。それだけ待つのならこっちが先に青森まで行って、交換すれば良いじゃないかと思ったが、あちらの新幹線接続を優先したみたいだ。
 新青森からの海峡線直通列車は青森駅でスイッチバックするので最初から後ろ向きにセットされていて、車内案内でも「青森で進行方向が変わる」を執拗に案内していた。

 SP白鳥11号 4号車(指定席)の乗客は5人。自由席は2両しかないので結構混んでいた様だけど、指定席はどこも同じような客数だった。
 海峡線は何回も乗ったけど、津軽線 青森~蟹田と江差線 木古内~五稜郭は相変わらずチープだね。あと4~5年で新幹線も出来て旅客利用も減るので手当をしていないのね。
 途中で何度かコンテナ列車と行き違ったが、時刻表に無い列車も。ダイヤの乱れで抑止されていたのか。


蟹田駅でEH500+コンテナ と交換

  青森発車後は順調に走り、函館には8分ほどの遅れで到着した。函館では海鮮丼を食べ、路面電車を撮影したけど、この日の函館は気温が2~3℃と高く、道路の雪がシャーベット状になり、道路端で撮影していると車にビシャビシャとはねられる。函館駅前の電停近くで数本撮影し、早めに駅に引き上げた。

 13時56分発、上りの「SP白鳥34号」4号車は8割程度埋まっていて、時間通りに函館を発車した。が、発車後すぐに「遅れているスーパー北斗10号接続のため、五稜郭に臨時停車します」との車内放送。本来ならSP北斗10号は函館13時54分着、4分の接続でこちらの電車に乗り継げるのだが、朝からのダイヤの乱れを引きずっている様で、五稜郭でお客に乗り換えさせるのだ。
 五稜郭駅に着くとすでに気動車は到着しており、しばらくすると乗り換え客がどやどや通路を歩いていった。早く発車させるために階段近くの扉からお客を押し込んだのだろう。

画像は 函館駅 →

 5分遅れ(車掌の車内案内)で五稜郭を発車したSP白鳥34号は、交換駅のYポイントも少し速い速度で通過し(た様に感じた)、2分遅れで青森駅に着いた。私は青森駅で少し写真を撮ろうと思ったので降りたけど、ほとんどの乗客はそのまま乗っていたので、多くの乗客が新幹線に乗り継ぐ様だ。
 車内検札の際に周りの乗客の切符を見たが、確認出来た範囲では全員会員きっぷだった。

 青森駅と言えば、上野や日本海側から長距離列車が発着していたけど、今では「スーパー白鳥」と「つがる」「日本海」「あけぼの」など数本のみとなってしまい、あとは1~5両編成くらいのローカル列車のみ。長~いホームも端の方だけで寂しい限りだ。

 ここで撮影出来たのは、789系、701系、青い森鉄道に移籍した元701系、大湊線直通「快速 しもきた」のキハ101形と今年は大活躍と思われ新型ラッセル車だけだった。

 陽も落ち寒くなってきた16時34分発の弘前行き(701系3+2の5両編成)で新青森に向かおうとしたけど、対向の特急「つがる」が45分遅れで着くというので、それの到着を待ちこちらも10分遅れで発車。要は青森~新青森間は単線なんだね。

 新青森からは「はやて36号」に乗車。このはやては「最速タイプ」で、途中停車駅は、盛岡、仙台、大宮だけだ。盛岡で「こまち」を連結する6分のロスはあるけど、青森から上野まで3時間18分、ホントに早いな!!
 盛岡で「こまち」を連結する時に見に行こうと思ったけど、ロング缶2本と弁当を食した後では座席から立ち上がる気になれなかった。先頭車から10号車まで 250m、往復500m歩くのも・・・。


はやて36号 青森駅にて

 こうして乗車12時間、現地1時間半の「乗り潰しツアー」は終わった。函館 17時発の白鳥に乗れば5時間程度に滞在時間は延びるが、夜のサッカーも見たかったので早めに帰途についた。
 帰りの新幹線では外も暗くなってちょっと飽きたネ。でもまた行きたいや。今度は「はやぶさ」で行って、函館には1泊しよう。でも、「はやぶさ」上野止まらないって! こりゃどないかせんとあかんな。
 ところで、往路のはやては10号車1番E席だったが、帰路のはやては1号車1番E席だ。いずれも上野駅の「指定券自動発券機」での発行だけど何故か1番E席だった。1番も下り列車は良いけど、上りは壁とお見合い状態になり、足下も若干狭いので乗られる方はご注意を。
= おわり =

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