さよなら キハ8500系
期 間 平成22年05月03日~05月05日
 4月いっぱいで引退予定でした 会津鉄道キハ8500系(元名鉄車)が5月以降もしばらく走るというので、ゴールデンウイークに会津盆地を訪ねました。
 東京から会津までは、JR線経由(東北新幹線・磐越西線)もしくは 東武鉄道~野岩鉄道~会津鉄道が考えられますが、今回は「東武 会津フリーパス 喜多方」を使い、浅草から6050形「快速」でまずは会津田島へ向かいました。
会津鉄道
野岩鉄道会津鬼怒川線と会津鉄道の接続駅、会津高原尾瀬口駅。国鉄時代はお馴染み 会津滝ノ原、3セク後に会津高原 → 現在 と変わった。

キハ8500系気動車
 キハ8500系気動車は、名鉄が高山本線直通特急「北アルプス」用に1991年に導入しましたが、2001年には高速バスに押され早くも用途廃止に。その後会津鉄道に購入され、公募された「AIZUマウントエクスプレス」の愛称で会津鉄道線を走り始めました。
当初は会津若松~会津田島間の運用でしたが、2003年には土休日のみ喜多方までに拡大され、さらに2005年には東武鉄道 鬼怒川温泉まで延長、特急「スペーシア」に接続する様になり現在に至っています。

 さて、お目当てのキハ8500系はと言うと、遠目には綺麗そうに見えますが、8501のおデコや側面方向幕付近には外板剥離を見られます。窓ガラスも汚れが目立ち、洗車の形跡が認められません。観光路線の優等車両(特別料金無しだけど)としてはいかがなモノでしょうか。
 車内では椅子やカーテンも汚れで色が変わっていて、廃車も近く車内外ともに手入れをしていないという感じがしました。

会津鉄道
ボディの塗装もめくれ上がり、下地のサビが見えるところも・・・。

 車両スタイルの良さにに比べ見劣りのするキハ8500形ですが、走りはどうでしょうか。ウン、さすがに高出力エンジンを搭載しているだけあって、低速時の加速や登坂力は在来車より優れていますね。台車も良いのか在来車より乗り心地はグーですね。

 これなら車体修繕をしてどこかほかの路線で使えるなら・・・と考えていたところ、養鱒公園(ようそんこうえん)駅到着前に突然停止。「車両故障のためしばらくお待ちください」との車内アナウンスがありましたが、せいぜい「車両点検・・・」ぐらいにしとけば良いのに! 現場に10分程度停車しレバーサー操作をしているうちに走り出し、その後は快調に走行していました。
う~ん、やっぱりダメなのかな?

芦の牧温泉駅の桜が満開
芦の牧温泉駅の案内嬢(駅舎内で鉄道線の切符や土産物を売っている、観光協会あたりのおネエさんみたい。16時3 0分になるとシャッターを閉めて帰ってしまった)によると昨年(平成21年/2009年)の満開は4月17日だったそうだから、今年は2週間遅かったことになる。
 会津鉄道線は会津田島~会津高原尾瀬口駅間をのぞくとほぼ南北に走っているので、会津若松方面の列車は終日逆光となるところが多い。

会津鉄道
キハ8500形気動車(芦の牧温泉駅)

 東京でも今年は桜が1週間から10日ほど遅れましたが、会津地方も同様で例年4月中旬の満開がゴールデンウイーク中に満開となっていました。おかげで全く期待していなかった「桜とキハ8500」の写真を撮ることが出来ました。



 今回は、塔のへつり駅近くの第五大川橋梁(駅からトホ7~8分)、野良猫ながら名誉駅長を拝命した「ばす」が俳諧している芦の牧温泉駅、茅葺屋根の駅舎を有する湯野上温泉駅などで撮影しました。

会津鉄道
お座トロ展望列車(第五大川橋梁 塔のへつり~湯野上温泉)

 第五大川橋梁を渡るお座敷車、トロッコ車、展望車を連結した有料の お座トロ展望列車
休日を中心に会津若松~会津田島間を1往復半する。朝の会津田島→会津若松間の送り込みは特別料金無しで乗れる。

茅葺き屋根の駅で売っている湯野上温泉駅でも、満開の桜で迎えられた。

会津鉄道
AIZU尾瀬エクスプレス(湯野上温泉駅)

この駅でも観光協会(と思しき)のおネエさんが切符と土産物を売っている。

 車両はキハ8500形のほか、お座トロ展望列車(文字どおりお座敷+トロッコ+展望車)、新千円札、野口英世塗色の気動車、ついでに只見線を走る「ビュー風っこ」、磐西の「ばん物」にも回りました。



只見線を走る ビュー風っこ は、会津若松の街並みが途切れた 会津高田~根岸間で撮影。只見線は本数が少ないので、バス路線を使い市内から会津高田駅前まで向かった。(これが10数分の乗車で 420円

会津鉄道
ビュー風っこ(只見線 会津高田~根岸)

先代のお座敷気動車(元々キハ30なんだよね)は、芦の牧温泉駅の引き上げ線で休憩室となっていた。

会津鉄道

新車もスタンバイ
 すでに交代用の新車AT700形も到着していますが、諸般の事情で試運転がされていませんでしたが、5月30日(日)から運用に入りました。昼前に会津田島駅でキハ8500とAT700を並べて引き継ぎ式が行われキハ8500形は引退となりました。
グッズとして「さよなら乗車券」の発売のほか、「キハ8500さよならマウントサービス」や「AIZUマウントエクスプレス新旧交代セレモニー」がオフィシャルHPで告知されていました。


乗車券は・・・
 ゆったり会津 東武フリーパス
種 類フリー乗降区間金額(浅草発)
会津田島下今市~会津田島5,660円
湯野上温泉下今市~湯野上温泉6,600円
喜多方下今市~喜多方6,990円

発駅~下今市間往復乗車券+フリー区間乗車券

 浅草~喜多方間の普通運賃は 4,680円(片道)なので、往復するだけでも元が取れまする。フリーきっぷなので駅の出入り、フリー区間の乗り降りが自由なので滞在中大変重宝しました。
東武線の上りは遅くなると区間快速もなく、特急「スペーシア」か各停乗り継ぎとなります。東武時刻表を見ると鬼怒川温泉18時26分発の「きぬ 138号」と19時24分発の「きぬ 140号」は特急料金が夜間割引適用で1,000円になるので、出発前日浅草駅旅行センターで「きぬ 138号」の指定券を購入しておきました。

 昔は地方でも駅前に雑貨屋などがあり、オバちゃんがパンや飲み物を売っていたのですが、人の流れが鉄道から道路に代わり、駅前からこの手のお店が無くなりました。国道沿いにはコンビニもありますが、鉄道旅行をしていると食べ物にありつけないことも多々あります。
 会津鉄道沿線も同じで、会津田島、湯野上温泉、芦の牧温泉など土産物屋はありますが、弁当・菓子類は置いてません。お出かけの方は予め用意して行かれることをお勧めします。

宿泊ホテルは こ こ でした
休日料金なので 3,822円(税込み)とお安かったです!
= おわり =


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